白川村伝統的建造物群保存地区
白川村伝統的建造物群保存地区
1.選定年月日
1976年(昭和51年)9月4日
2.面積
45.6ha
3.伝統的建造物および環境物件
| 伝統的建造物(計128) | 建築物(計117) | 合掌造り家屋 | 59棟 | |
|---|---|---|---|---|
| 合掌造り家屋を改造した家屋 | 1棟 | |||
| 非合掌造り家屋 | 7棟 | |||
| 付属建物 | 稲架小屋 | 7棟 | ||
| 便所 | 10棟 | |||
| 板倉 | 25棟 | |||
| 唐臼小屋 | 3棟 | |||
| 茶室 | 1棟 | |||
| 宗教建築物 | 4棟 | |||
| 工作物(鳥居・燈篭・石垣・石段) | 11件 | |||
| 環境物件(社叢・樹木・生垣・水路) | 8件 | |||
(村全体の合掌造り建造物180棟(住家80棟、付属家100棟))
4.人口と世帯数(H.23.4.1現在)
| 全体 | 保存地区 | |
|---|---|---|
| 人口 | 1,790人 | 582人 |
| 世帯数 | 574世帯 | 138世帯 |
5.選定と経過
| 年号 | 内容 |
|---|---|
| 1965年頃(昭和40年) | 村内の小集落の集団離村を始めとして、合掌造り家屋の減少が著しく、それに伴い地域住民の保存意識・運動が高まってきた。 |
| 1971年(昭和46年) | 「白川郷荻町集落の自然環境を守る会」を発足、合掌家屋を「売らない」「貸さない」「壊さない」の三原則の住民憲章を策定し、保存運動を推進。 |
| 1975年(昭和50年) | 文化財保護法の改正により「重要伝統的建造物群保存地区」の位置付けがなされる。 |
| 1976年(昭和51年) | 白川村伝統的建造物群保存地区保存条例及び、保存計画を制定。国の重要伝統的建造物群保存地区に第一次選定される(全国で7地区)。 |
| 1984年(昭和59年) | 保存地区保存計画見直し調査を実施。 |
| 1985年(昭和60年) | 保存地区景観保存基準を作成。 |
| 1987年(昭和62年) | 合掌集落保存に係る莫大な経費削減の為、白川村伝統的建造物群保存地区保存基金条例を制定、翌88年より第一次募集開始。 |
| 1991年(平成3年) | 選定15周年・守る会発足20周年記念行事を開催。 |
| 1995年12月(平成7年) | ユネスコ世界遺産条約に基づき「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として登録(国内では6番目)された。 |
| 1996年9月(平成8年) | 選定20周年記念行事開催。 |
| 1997年3月(平成9年) | (財)世界遺産白川郷合掌造り集落保存財団設立 |
6.概要
荻町集落の主体をなす伝統的建造物群の建築物は「合掌造り」の家屋であり、その周囲の田畑、山林、道路、水路等全てを保存対象とし、農山村特有の歴史的景観を維持している。合掌造り家屋の多くは江戸時代末期から明治時代(19世紀前後~20世紀初期)に建てられたものであり、最も古いとみられるものは18世紀中期から後期と推察されるもので、新しいものでは20世紀前期のものもある。合掌造り家屋の大きな特徴の1つは、柱や桁、梁で構成される軸組部と、叉首台(ウスバリ)から上の小屋組が構造的にも空間的にも明確に分離されていることである。
当村は豪雪地帯にあることから、勾配が60度近くもある急傾斜の茅葺の切妻屋根であり、南北に流れる庄川に沿って棟を平行に揃え、同じ形態の建築が規則的に群となって並ぶ様子は極めて特色的で、印象的な集落景観を形成している。このような形態は、南北に吹き抜ける風の影響を最小限にしたり、農作以外の産業である養蚕の作業場として、小屋内に広い空間の確保、妻からの通風と採光が必要であった。この多くの合掌造り家屋保存のため、1世代(50年~60年)に一度の茅葺屋根の葺き替えが行われてきたが、いろりの煙がなくなり防虫・防腐の機能が失われ、30年余りで葺き替えが必要になって来た。また互助の心が、「結」や「コーリャク」の労力提供になっていたが、村内の合掌家屋の減少と労災の関わりから、時代に対応した制度に変化しつつある。
また、住民の信仰の中心である浄土真宗の寺も集落内に2カ寺あり、信仰も厚く現在もホンコサマ(報恩講)と呼ばれる報恩感謝の仏事が行われている。また稲刈りが終わる頃、収穫の喜びと家内安全・里の平和を祈願して「どぶろく祭り」が行われ、古式豊かな神事、歴史と民話にまつわる獅子舞や民謡が繰り広げられる。こうした歴史を経て育まれてきた祖先の遺産を継承しながら、生活と保存に取り組んでいる。
7.保存条例等
- 白川村伝統的建造物群保存地区保存条例
(1976年(昭和51年)白川村条例第15号昭和51年5月1日公布) - 白川村伝統的建造物群保存地区保存条例施行規則
(1976年(昭和51年)6月12日教委規則第3号)
(改正1997年(平成9年)4月9日教委規則第1号) - 白川村荻町伝統的建造物群保存地区保存計画
(1976年(昭和51年)6月教委告示第12号)
(改正1994年(平成6年)9月8日) - 白川村伝統的建造物群保存地区景観保存基準(1985年(昭和60)年3月)
- 白川村自然環境の確保に関する条例
(1973(昭和48年)3月14日条例第15号)
(改正1992年(平成4年)6月30日条例第24号)
(改正1994年(平成6年)6月29日条例第15号)
平成6年の改正により「歴史的文化的景観保護地区」を追加する。 - 白川村自然環境の確保に関する条例施行規則(平成6年12月14日規則第11号)
- 岐阜県自然環境保全条例による自然環境保全地域、及び特別保全地域の指定
(1976年(昭和51年)2月3日告示第78・79号)- 荻町自然環境保全地域300.45ha(民有林の一部)
- 荻町自然環境保全特別区105.02ha(民有林の一部)
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