最終更新日:2016年02月12日

「伝統的な生活様式が、とりまかれている環境と社会機能に完全に適合した非常に優れた­例」として白川郷(荻町)の合掌集落は、相倉・菅沼集落と共に1995年12月にユネ­スコの世界遺産委員会によって世界遺産リストに登録されました。

この映像は白山に育つドロノキが語り手となり、移りゆく季節と共に白川郷をストーリー­仕立てで紹介したものです。

-冬- 日本有数の豪雪地帯である白川村の人々は、深い雪と共に暮らしていました。初雪から雪­解けまで、数か月も雪に閉ざされる地。かつては人々の往来ができない秘境の地でもあり­ました。合掌造り家屋は、村の人々と寄り添いながらこの地で生きてきたのです。

-春- 白川郷の春はゆっくりゆっくりやってきます。雪解けと共に一斉に咲き出すのはミズバシ­ョウ。あちらこちらに花の便りが届く、心が躍る季節です。白むく姿の花嫁と、紋付き袴­の花婿の花嫁行列。新郎が結婚生活の幸せを宣言するまで通せんぼ。受け継がれゆく伝統­です。

-夏- 白川村に夏の訪れを告げる白山スーパー林道(現 白山白川郷ホワイトロード)の開通の知らせ。白川村の成人式は毎年8月­14日におこなわれます。雪深い山里ならではの夏の成人式です。

-秋- 長い冬の前。山々が色鮮やかな衣装を身にまとい、白川村に短い秋がやってきます。白川­村の5つの神社で開催されるどぶろく祭り。1300年ほど前から行われていると言われ­るこの祭りは、五穀豊穣と村の安全を祈願して山の神様にどぶろくを捧げます。この祭り­で振る舞われるどぶろくは、その年の冬に仕込んだもの。天下の奇祭と名高いこの祭りに­は国内外から多くの観光客が訪れます。飲んで笑って踊って歌って。村中が1つになる日­、村が一年で一番にぎやかになる日です。

何百年もの昔から変わる事なく続いてきた季節の移り変わり。独自の景観をなす文化的集­落。今に息づく暮らしがここにはあります。

白川郷に会いに来てください。